私はFXで約300万円を失いました。
株取引の経験が5年ほどあり、多少の利益がありましたので、FXの口座を開設し、300万円を元手に始めました。
スタンダードコースというレバレッジが約10倍のコースを選び、海外の通貨はよく分かりませんでしたので、スプレッドが小さく、為替の情報が比較的簡単に得られる、米ドルで取引することにしました。
FX開始初日に
初日は、1万米ドルを買いました。すると、1銭上がるごとに、100円の利益が出ます。利益が出るスピードの速さに、目は画面に釘付け。そうこうしているうちに、50銭まで上がりました。
その日はなんとなく怖くなり、そこで利益を確定させ、約5,000円の利益を得ました。
その後数日、米ドルは順調に上げていたので、1万米ドル単位で買い増ししていきました。
「下がり始める→パニック」の悪循環
ところが、ある朝、テレビで米ドルが大きく値を下げていることを聞き、慌ててパソコンでポジションの確認をすると、損失が約20万円出ていました。
一瞬にして、頭がパニックになり、何度もチャートを見ます。そして、また上がることを信じ、買いの注文を入れて、仕事に出かけました。
その日の昼休み、ケータイで相場を確認します。すると、また米ドルが下げていました。当然、損失も拡大。
ここで、潔く損切りをしておくべきでした。しかし、何故か、まだ上がることを信じ、買いの注文を入れてしまったのです。
案の定、ついにその日、米ドルは上がることはなく、資金はゼロになる一歩手前にまで減少、あえなく精算し、取引を終了させることになりました。
終わってからようやく冷静に分析
今考えますと、私はFXの仕組みをよく理解していなかったのだと思います。
株と同じように、安いときに買って持っておけば良いと考えていました。しかし、為替は思っていた以上に値動きが早く、それに対応するための手段を講じる必要があったのだと思います。
例えば、常に逆指値注文を入れておいて損失を最小限に抑える、または利益確定をする、といったことです。
また、レバレッジが効いていたために、元手以上の大きなポジションが持ててしまったことも、損失拡大のスピードを速めてしまった要因だと考えています。
たとえ、レバレッジが効いているコースであっても、元手以上のポジションを持たなければ、損失に対するリスクも小さく済んだのかも知れません。
FX取引のスタンス決めが重要
そして、取引するにあたり、取引スタンスを決めたうえで、取引する通貨や量を決めたり、利益確定や損切りをする金額やルールを決めたりするなど、取引シミュレーションをせずに取引していたことが、あまりにも無計画で、ギャンブルに近い取引になってしまいました。
その結果、自分が思いもよらない自体になったとき、状況を客観的に見られず、冷静な判断ができなかったのだと思います。
これからFXを始めようとしている人は、FXの仕組みをよく勉強し理解したうえで、何度も取引シミュレーションをしておくことが大切です。